昔は浮気と呼んでいた関係を、今は不倫と呼んでいる

不倫という言葉が使われるようになったのは、テレビドラマの「金曜日の妻たちへ」がきっかけだった気がします。以前は、既婚者の恋愛は不倫ではなく浮気と呼ばれていました。文字通り気持ちが浮ついているもので、結婚している男性が飲み屋の若い女の子につい手を出してしまった、という感じでしょうか。

最近では浮気という言葉は、彼が浮気をした、彼女が浮気をした等、未婚の恋人が不貞行為を行った場合に使われるようになりました。既婚者の不貞行為は、当人同士は軽い気持ちの浮気であっても不倫と呼ぶようです。不倫と呼ぶことで、何だか真剣な恋愛に思えてくるのが面倒な点です。そして、不倫と呼ぶことで、何故か浮気よりも軽々しいものになってしまった気がします。

不倫の恋、というと、数十年前の映画や文学なら、妻がいる男性、夫がいる女性が、プラトニックを貫きながらも気持ちの上での不貞を責め、思いを断ち切れずに苦しむ、というものでした。今では不倫というと、先に関係ありき、みたいになってしまった、というか、プラトニックでは不倫とは呼びません。映画的・文学的にはつまらないような気がします。